サマクラのすすめ(1)

ご無沙汰しています。

3月は弁護士になって以来一番忙しい月でした。もう、目の前の仕事をやっているだけで一日が終わるというような日々です。日中はクライアントとの打ち合わせ・電話対応や期日、後輩アソシエイト・秘書の決裁のようなことをやっていると終わり、起案は夜に回ります。さりとて夜は夜で予定が入っていたりするので、起案は早朝か週末に回ります。

訴訟中心の業務内容ならそれでも十分回ると思うのですが、企業法務(を中心とする事務所のアソの業務)はそういうものではなく、唐突に仕事が降ってきて短期間での対応が求められるものが多いです。つまり、「明後日までにパートナーに出すとして、起案は明日の朝やるか…」と予定していたところ、クライアントから急な相談が入って予定がずれ込む、みたいなのが日常になるので、もう、毎日が修羅場です。対策としては、全力で手持ちの仕事を減らすほかないのですが、現状、全力でやってもなかなか手持ちの仕事が減らないというところです。業務スピードを上げるほかないので、精進しかないですね。


さて、前置きが長くなりましたが、うちの事務所でもロースクール3年生のサマークラーク(以下「サマクラ」)の募集をスタートしました。他の事務所も結構募集を開始しています。そこで、今日はサマクラについてちょっと書いてみようと思います(少々長いので2部構成)。

ロースクール生は、このサマクラというものを採用活動の一環として見ていると思いますが、うちの事務所(少なくとも私は)としては必ずしもそれが全てとは思っていません。個人的見解ですが、やはり弁護士になる前に、一度弁護士業務を見てもらう・うちの事務所のカラーを知ってもらうという公益活動に近いものが本質だと思っています。

もちろん、そのうえで、うちの事務所に魅力を感じて、翌年の採用に応募してもらえるのはありがたいことですが、うちの事務所でサマクラをして、他の立派な事務所に就職された方もたくさんいますし、私に限って言えば、そういう方々と今でも連絡を取っています。

ちょっと硬い話から入りましたが、サマクラのメリットとしては、「修習前に弁護士事務所の実際を見られる」に尽きるでしょう。もちろん、他にお小遣い稼ぎになるとか、うまいもの食わせてもらえるというのはあるかもしれませんが(笑)。

ということで、ロースクール3年生の皆様は、弁護士志望の方もそうでない方も、どんどんサマクラに募集するのがよかろうかと思います。裁判官や検察官になろうと思っている方も、弁護士がどういう仕事の仕方をしているのかや、どんなことを考えているかを知るのは有用です。実際の業務では弁護士を相手にすることが多いわけですから。

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