エチオピア・ケニアの旅:3.エチオピア航空

我々は香港国際空港にてエチオピア航空に乗り込み、アディスアベバへ向かうことになります。
乗り込む際の出入口には、エチオピアの民族衣装らしきデザインの制服を着用した女性フライトアテンダントが立って迎えてくれます。民族衣装らしきデザインの制服を着用しているのは一人か二人で、他はみなさん洋服でした。

エチオピア航空はナショナルフラッグだからか、飛行機は新しいボーイング787を使っています。一席に一つモニターがついています。モニターのオープニング画面では、いろんな言葉で「歓迎」ということばが表示されています。日本語はなく、わかる範囲では、英語、中国語、フランス語、アムハラ語がありました。そのモニターで提供されているのは、世界の映画(アフリカの映画を含む)や音楽、ゲーム等の、他の航空会社と同じようなコンテンツです。アジアの音楽は中韓が多く日本はありませんでした。私は自分の好きな張燕姿を聞いていました。他には、座席にはUSBの挿入口がついており、スマホの充電ができました。

設備も普通です。ただ、メインテナンス状態はあまりいいとは言えず、帰りの飛行機の椅子のリクライニングボタンは壊れていました。また、座席前方の雑誌入れにはゴミがたまっていました。

飛行機が飛びたつ前に、携帯電話等の電波を発する機器は全部電源を切れとの指示が出されます。エチオピアの携帯(現地で見た限り、スマホより携帯電話の方が多い印象でした。)では機内モード等が普及していないのか、日本の航空会社でよくある「電波を発しない状態にするか電源を切ってください」という説明はありませんでした。

フライトアテンダントは、シートベルトサインが消えた後、機内食を提供します。機内食はおいしいとは言えませんでしたが、まあまあというところでしょうか。食事が終わった後は、コーヒーまたは紅茶の提供です。フライトアテンダントのサービスは、日本の日本航空全日空に比べると悪いです。食事中の飲料サービスの際に、平気で飲み物をこぼすし、それに気を払っている雰囲気もありませんでした。また、フライトアテンダントにもやや「お高い」印象を受けました。

ただ、寝不足の我々は、そんなことも気にせずに、機内食を食べるとすぐに爆睡です。
しばらく経つと、ぱっと電気がつき、アツアツのお手拭が配られます。
飛行機は既にインド半島をこえ、アラビア海の上にいました。

エチオピア航空機内のモニター。これは帰りの飛行機で撮ったもの。
616441

エチオピア・ケニアの旅:2.香港国際空港

午後、香港国際空港は物凄く大きな空港です。我々はここで、深夜発のエチオピア航空アディスアベバ行に乗るため、12時間ほど時間をつぶすことになります。

超広大な香港国際空港





















成田を午前中出発した我々が香港国際空港についたのは午後の早い時間です。したがって、一万円ほど香港ドルに替えたうえで、まずはご飯を食べようということになります。空港内は、レストランやスタバが充実しており、どこで食べるか迷うくらいです。

我々は、結局、中国大陸で展開している味千ラーメンを頂きましたが、日本的感覚からするとあまりおいしいとは言えませんでした。中国ナイズされているのかもしれませんね。ただ、長居しても何も言われず、良くも悪くも従業員は客を放置という感じでした。なぜか、従業員は、客を席に案内する際だけ「いらっしゃいませー」と言っていました。レストランもスタバも、日本の空港価格より高いのは、香港の物価の高さゆえでしょうか。

夕食は、中国風のチェーンっぽい定食屋さんで頂きました。ここは量の割に値段がリーズナブルという印象です。

香港国際空港は世界でも有数のハブ空港です。そのためトランジットや我々のような飛行機待ちが多いからか、設備が充実している。イミグラの内外問わず、たくさんあるベンチ、充電設備、無料Wi-fi。ただ、冷房が効き過ぎていて寒いのが玉に瑕です。

出国までに終わらせるべき仕事を終わらせられなかった我々は、空港外に出ることはせず、イミグラの外のベンチで仕事をすることにしました。

すると、突然、東アジア系のおばちゃんに英語で話しかけられます。ずっと周りをうろうろして、ベンチで寝たり起きたりしていたので、不審だなと思っていた方だったのですが、どっから来たんだ・どこに行くんだと話しかけてきたのです。日本から来たと言い、観光で夜の飛行機に乗るとか言うと、彼女は韓国に夜の飛行機で戻ると言います。食事はしたのかと聞かれ、変な雰囲気を感じたので、さっき食べて満腹だと伝えます。そのうち、香港ドルを持っていないかと聞かれ、「What do you mean?」というと、荷物を全部預けてしまって香港ドルが手元にないので、食べ物を買ってくれないかと聞かれる。私は、我々は香港には滞在しないから香港ドルは持っていないよといって、以後相手にしないことにしました。そうこうしているうちに、彼女はどっかに行ってしまいました。いったいなんだったんでしょうか。

香港国際空港の充実した設備のおかげで、私は急ぎの仕事は何とか香港を離れる前に終わらせることができ、エチオピア航空のチェックインの長い列もクリアし、午後11時前に、イミグラを通過します。あとはひたすら待つだけ。エチオピア航空の飛行機の乗り場には、一見してアジア系ではない人たちが溢れ、既に雰囲気はエチオピアです。

ここで我々は、飛行機に乗る前に、秘密兵器を投入します。秘密兵器とは、「スコーロン」です。スコーロンは、蚊が嫌がる化学物質を練りこんだ繊維でできた服です。今回エチオピアケニアマラリアを回避したい我々は、この日のためにスコーロンを上下で準備していたのです(日比谷クリニックさんで買えます。)。私はエチオピアケニアともにスコーロンで通しました。

ただ、我々が買ったスコーロンは旧式だったのか、見た目は中学校の体育着のような、お世辞にもおしゃれとは言い難いもので、あとで自分たちの写真を見てややがっかりしたのは否めません。最近の物はおしゃれなものもあるようですので、もし興味のある方は購入を検討されてはいかがでしょうか。
http://www.foxfire.jp/scoron/products.html

ややステマ的になりましたが、とりあえず我々はスコーロンに着替え、エチオピア航空の飛行機に乗り込むのでした。ここからアディスアベバまで、おおむね12時間弱のフライトです。

いざ、アディスアベバへ。




























616211

エチオピア・ケニアの旅:1.旅の始まり

今回、夏休みを使って、10日間ほど、海外旅行に行ってきました。
今回は、日本人にとってあまりメジャーではないであろう国を行先に含んでいることと、自分にとっても非常に大きな刺激があった旅行であったことから、きっちり旅行記を記録しておこうと思います。この旅行記は、もっぱら自分の記録でもありますが、特にエチオピアは現地の情報があまり日本語のウェブサイトでは取れないので、公開することにも意味があるだろうと思い、ここに載せる次第です。1日1更新を目標にしますが、果たして…

さて、私は海外出張はちょこちょこあるものの、弁護士となってからの海外旅行は初めてです。当然、事務所のメンバーには多大なる迷惑をかけていくことになりますが、戻ってきたらその分頑張るということで、許してくれというところ。

弁護士に限ったことでもないでしょうが、長期休暇で一番大変なのは休暇前です。クライアントに夏休みの旨を連絡したり、対応が必要になる案件については他の弁護士にきっちり引継ぎをしたりということが必要になります。もちろん、旅先でも残念ながら技術の進歩により、Wifiがつながる環境では仕事は出来てしまうのですが…

今回の主な目的地はエチオピアケニア
実は、旅立つ一週間前まで、エチオピア、トルコ、セネガルに行く予定だったのが、トルコでの治安悪化情報が入り、急きょ行先をケニアへ変更というあわただしい旅でした。旅の全貌は以下の通りです。

7月31日:東京→香港。空港で仕事をし、深夜便でアディスアベバへ。
8月1日:午前8時、アディスアベバ到着。9時のアクスム行へトランジットするはずが、失敗し、アディスアベバ泊へ変更。夕食はキットフォーを食べるためにHabesha Restaurantへ。
8月2日:アダディ・マリアム岩窟寺院、ティヤの石碑を訪問。夕食はエチオピアダンスを見られるYod Abyssinia Traditional Foodへ。
8月3日:アディスアベバ市内観光。大三位一体教会、国立博物館アディスアベバ大学博物館、昼食、聖ゴルギアス教会、土産屋、夜の飛行機でナイロビへ。深夜ナイロビ着。
8月4日:早朝の軽飛行機でマサイ・マラ国立保護区へ。昼食後、午後サファリ、夕食。
8月5日:早朝サファリ後朝食、朝食後ウォーキングサファリ、昼食後、サファリ、夕食。
8月6日:早朝サファリ後朝食、マサイの村訪問、昼食後、軽飛行機でナイロビへ。ナイロビのSaglet Hotelで夕食。
8月7日:昼の飛行機でアディスアベバへ。空港で9時間トランジット待ち。夜の飛行機で香港へ。
8月8日:午後香港着。
8月9日:午後香港発、夜東京到着。

ということで、木曜日の深夜まで仕事をし、早朝の飛行機で成田を旅立ちます。
最初の行先は、香港。日本とエチオピアの間には直行便はほとんどなく、香港又はバンコクで乗り継ぎ等をすることとなります。我々は、ジェットスターで香港まで向かい、香港からエチオピア航空エチオピアの首都のアディスアベバに向かうこととしました。

写真は、香港空港到着直前に窓から見えた建設中の港珠澳大橋(と思われる)。

615968

サマクラのすすめ(2)

(1)からの続きです。

まず、サマクラに応募するにしても、何を書けばいいのかとかと頭を悩ませているうちに、応募期間がもうすぐ終わりそう!となってしまう方も多かろうかと思います。

しかし、サマクラの採用をパスするための必勝法で最も簡単なのは、「募集開始直後に応募する」に尽きます。採用担当者も人間ですので、早いほうが心証がいいですし、最初に見たもののほうが印象に残ります。また、採用プロセスを考えても、後になればなるほど候補者が増えるので、早い方が圧倒的に有利です。

また、何を書けばいいのかというのは、思うところを書いてくださいというほかありません。ただ、個人的によく思うのは、応募書面の文章は結構平板で没個性的なものが多いということです。成績が抜群にいいなら別ですが、そうでもないなら、ある程度キャラが立っていないと目立ちません。また、おそらくキャラを持っていると思われるのに、それを文面に表現できていないのではないかと思うものも結構あります。こういうのは非常にもったいないので、工夫してほしいなあなんていつも思っています。

次に、サマクラにどれくらい応募するのがいいのかという話ですが、応募し過ぎて夏休みが無くなるのもどうかという話もあるでしょう。そこで、募集先を絞る必要が出てきます。では、どういう切り口で絞るのかという話ですが、弁護士の人数に着眼するのがベターかと思います。

事務所の弁護士の人数は、職場の雰囲気と仕事の振られ方に直結します。一般論として、部門制をもっていると、一定のパートナーから、特定の分野の案件のみが来ることが多く、部門制をもっていないと、いろんなパートナーからいろんな案件が来ることが多いといえると思います。

ロースクールにいる間は、どちらかというと業務の内容(MAやら事業再生やら)に着目して事務所を選ぼうと考えるのが普通だと思いますが、実際働くとなると、職場の雰囲気や仕事の振られ方は超重要です。いくら好きな業務分野の仕事であっても、それを振ってくるボスが自分と性格が超合わない上に、そのボス以外からの仕事が受けられないとしたら、3か月で辞めることになるでしょうから。

人数に着目して事務所を大胆に分けると、
・部門制があるような事務所(弁護士数100名以上くらい)
・部門制がないけど一定規模を有する事務所(弁護士数30名〜100名くらい)
・全員の顔が見える規模の事務所(弁護士数30名未満)
というところでしょうか。募集するなら、それぞれにバランスよく募集するといいでしょう。

もちろんそれ以外にも、ブティック(特定の部門に特化している)かどうかとか、渉外が強いとか、外資かどうかとか、いろいろ切り口があると思いますので、そのあたりは藤本大学*1を見ながらご検討ください。

最後に、サマクラに採用された場合の充実のさせ方です。これはうちの事務所に限った話になりますが、弁護士にガンガン絡んでいきましょう(もちろん、基本は昼休みや営業時間外にですが)。そして、弁護士の実務についていろいろ聞いてみましょう。こっちも、民法が判りませんと言われると困ってしまいますが、弁護士の実務や専門性の高い法律についてロースクール生が判っているなんて思っていませんので、変な虚勢を張る必要はありません。

なお、事務所の実態(労働時間、案件の振られ方、事務所内でのキャリアの重ね方等)を知るには、3年目から5年目くらいのアソシエイトに話を聞くのがいいのではないかと思います。夜はそういう若手に食事に連れて行ってもらって、いろいろ聞いてみるといいのではないでしょうか。

以上、思いつくままに書いた乱文ですが、これらを参考にしていただいて、ロースクール生の皆様が充実した夏休みを過ごさせることをお祈りしています。
できればうちの事務所にも応募してくださいね!(といいつつ所属事務所を明らかにしていないわけですが…

サマクラのすすめ(1)

ご無沙汰しています。

3月は弁護士になって以来一番忙しい月でした。もう、目の前の仕事をやっているだけで一日が終わるというような日々です。日中はクライアントとの打ち合わせ・電話対応や期日、後輩アソシエイト・秘書の決裁のようなことをやっていると終わり、起案は夜に回ります。さりとて夜は夜で予定が入っていたりするので、起案は早朝か週末に回ります。

訴訟中心の業務内容ならそれでも十分回ると思うのですが、企業法務(を中心とする事務所のアソの業務)はそういうものではなく、唐突に仕事が降ってきて短期間での対応が求められるものが多いです。つまり、「明後日までにパートナーに出すとして、起案は明日の朝やるか…」と予定していたところ、クライアントから急な相談が入って予定がずれ込む、みたいなのが日常になるので、もう、毎日が修羅場です。対策としては、全力で手持ちの仕事を減らすほかないのですが、現状、全力でやってもなかなか手持ちの仕事が減らないというところです。業務スピードを上げるほかないので、精進しかないですね。


さて、前置きが長くなりましたが、うちの事務所でもロースクール3年生のサマークラーク(以下「サマクラ」)の募集をスタートしました。他の事務所も結構募集を開始しています。そこで、今日はサマクラについてちょっと書いてみようと思います(少々長いので2部構成)。

ロースクール生は、このサマクラというものを採用活動の一環として見ていると思いますが、うちの事務所(少なくとも私は)としては必ずしもそれが全てとは思っていません。個人的見解ですが、やはり弁護士になる前に、一度弁護士業務を見てもらう・うちの事務所のカラーを知ってもらうという公益活動に近いものが本質だと思っています。

もちろん、そのうえで、うちの事務所に魅力を感じて、翌年の採用に応募してもらえるのはありがたいことですが、うちの事務所でサマクラをして、他の立派な事務所に就職された方もたくさんいますし、私に限って言えば、そういう方々と今でも連絡を取っています。

ちょっと硬い話から入りましたが、サマクラのメリットとしては、「修習前に弁護士事務所の実際を見られる」に尽きるでしょう。もちろん、他にお小遣い稼ぎになるとか、うまいもの食わせてもらえるというのはあるかもしれませんが(笑)。

ということで、ロースクール3年生の皆様は、弁護士志望の方もそうでない方も、どんどんサマクラに募集するのがよかろうかと思います。裁判官や検察官になろうと思っている方も、弁護士がどういう仕事の仕方をしているのかや、どんなことを考えているかを知るのは有用です。実際の業務では弁護士を相手にすることが多いわけですから。

579792

それでも人生は続く

今年の夏、10年来の親友を亡くしました。
九州の地方都市出身であった彼は、その地や家族の期待を一身に受け、上京し、学問を修めたのに、まだ三十になる前に亡くなってしまいました。最後に会ったのは今年の4月でしたが、昨年転職をした彼は、職場が充実していることを明るい顔で話していて、いかにも人生これから、というようなところだったのに。

彼との最後のお別れに、九州に戻りました。弔辞の前には雷が鳴り、信じられないくらいの豪雨が降り始めました。
せめてお別れにいかねば、自分の中で彼がいなくなることを受け入れられないと思い行きましたが、何も変わりませんでした。
自分が弁護士になって10日後、一緒に博多のラーメン屋のカウンターで並んでラーメンを食ったことがついこの間のように思い出され、この年末にも一緒にラーメンを食えるように思えてしまいます。

彼がいなくなってから、そのことを思い出さないよう、日々頭と身体を動かしていても、やはり夜になると思い出してしまいます。

それでも生きていかないといけないのでしょう。

去年も親友を亡くしました。二人とも、これから数十年の付き合いだと思っていましたし、将来はきっと一緒に何かやるんだと思っていました。しかし、彼らとともに過ごす未来は永遠に失われました。

きっと、人生は長く、そのようなことにも慣れていくのでしょう。
それが大人になるということであり、人生なのでしょう。
しかし、それでも、目の前の、悲痛という意味を知っていく時間は辛すぎる。

我々はなぜ面接で厳しい質問をするのか

まだまだ絶賛リクルート期間です。
ということで、少しリクルートについて書きます。

前の記事にも書いたとおり、面接はその人の能力を様々な面から見る場ですから、志望者は能力をアピールをする必要がありますし、採用側はそのアピールをもとにその人の能力を判断します。したがって、志望者の方は、面接での所作から発言までの全てが、評価の対象であるということを頭に入れて行動する必要があります。喋る機会が限られているのにアピールと関係ない話をしたり、アピールを怠ったりするのは、面接の本来の目的に適う行動ではありません。

また、採用側(少なくとも私の場合)は、特に一次面接や集団面接のような場合、限られた時間の中で志望者の能力を測るため、志望者の所作・言動の全てを見ています*1。したがって、一番困るのは、所作や言動が少ない志望者、つまり、アピールが弱いといいますか、言葉少なな方で、ネガティブ・ポジティブいずれの評価もできない方です。

私なんかは、この場はあなたのアピールの場面なのに、なぜアピールしないの?とか思ってしまいますが、だからといってその一事をもってネガティブな評価をするのもどうかと思う訳です。そうすると私の場合、どうするかというと、あえて厳しめの質問をしてみてリアクションを見ます。そこできちんと回答が返ってきたら、それは評価アップに繋がります。

つまり、志望者の方が厳しい質問を受けている間は、まだ採用される可能性があるということです。別にこちらも好きでそんな厳しい質問をしている訳ではありませんので、志望者の方についてどう考えても採用可能性がない場合には、わざわざそんな質問はしません。

ただ残念なのが、そういった質問をされると、すぐに萎縮してしまったり、面接では無難に回答すべきだと思ってしまっているのか、妙に守った回答をされる方が多いことです。こちらは、この方には隠れた良さや魅力があるのではないかと思って、それを探るために聞いているのですが、それは往々にして伝わらず、無難に流されることがほとんどです。

採用側に回ると、志望者側の気持ちを忘れてしまい、このように思ってしまうのかもしれませんが、少なくとも私が志望者の頃は、面接で失敗したって失うことはないし、アピール不足を悔いるよりも、アピールしてこけた方がいいと思っていました。そして、採用側に回った今も同じ思いを持っておりまして、アピールされないと評価不能でネガティブ評価にするほかない*2と思っています。そういったことから、志望者の方にはやはりガンガンアピールしてほしいですし、厳しい質問が来たら、むしろチャンスだと思っていただいて頑張って食らいついて頂きたいですね。
もちろん、空気を読まなさすぎて、他人の数倍喋られるとそれはそれでネガティブ評価に繋がるので難しいところですが…

525853

*1:なお、成績と経歴だけで採用を決める事務所もありますが、それはあくまでも採用枠が大きな事務所のみが(いろんな理由から)可能な手法であって、例外的です。論理的には、基本的に採用した弁護士全員に事務所に残ってほしい・事務所経営に参画してほしいと思っている事務所ほど、きちんと能力を測る必要性が高まります。

*2:より正確には、ポジティブな評価ができないことにより、ネガティブとしか評価ができないことになってしまうということです。